お金と生活の知恵、時々ふつうの30代

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なぜ人に「何に投資すればいい?」と聞かれても答えにくいのか

最近のテーマの続きで、今日は「なぜ人に『何に投資すればいいかな?』と聞かれても答えにくいか」について。

 

前々回:投資をする前に問うべきこと:「自分はどれだけの時間・労力・手間を投資に振り向けられるのか?」 - お金と生活の知恵、時々ふつうの30代

前回:楽して大きな投資リターンが得られそう・・と思うような勧誘や宣伝にはNOを - お金と生活の知恵、時々ふつうの30代

 

投資をしようと思ったら、

投入労力「大」 ⇔ 自分のポートフォリオ全体として許容できる投資リスクも「大」

投入労力「小」 ⇔ 自分のポートフォリオ全体として許容できる投資リスクも「小」

と原則考えるべきで、その上で最初はリスクが相対的に控えめなところから始める(=投入労力「小」⇔許容する投資リスクも「小」)ことをお勧めする、と書きました。

しかし、この原則を具体的な投資アイディアに落とし込むためには、投資をしようと思う人がまず「自分は、実際のところ、どの程度投資に時間や集中力と言った「限られた資源」を割けるのか?」をよく考えて、どう思っているかを私によく説明し、やり取りをして納得してからでないと、こちらも安易に投資対象をお勧めしにくいのです。

投資には「これが万人にベスト」というものは存在しないので、その人のリスク許容度に見合ったものに納得してもらった上で投資しないと、例えば一時的に資産価値が大きく下がった時などの心労やストレスに耐えられなくなり、それではいいことナシです。

だから、これから初めて投資をするという人には、結果的に「インデックス連動の低コスト投資信託の〇〇あたりが良いと思うよ」という話になります。

 

ただ、これはちょっと↑の原則と矛盾するように聞こえなくもないのですが、私はこれから初めて投資なり資産運用をしようという人にでも「株式指数に連動する投資信託」を勧めると思います。なぜなら、過去の40年くらいの色々な時期に日経平均に積立投資を今日まで続けるというシミュレーションをしたら、どの時期に開始したとしてもリターンはプラスになったということを自分で計算してみて確認したからです。無論、「今後も(過去のように)確実にリターンがプラスになる」とは断言できないものの、「地球が終わり人類が破滅しなければ高い確率で長期間にわたってこの投資を続けた場合にはプラスのリターンが得られる」くらいは言えると思っています(そもそも、地球が破滅する危機に直面していたら投資とかもうどーでもいいことになっててまずは生き延びることに必死になっているはずです)。

そして、結果的に私の中では「株式という、比較的変動幅が大きい資産に投資するというリスクの増大」よりも「インデックスファンドに投資することで市場全体に分散投資する効果を得ることによるリスクの低減」が上回っていると考えていると言えそうです。

バブル前から今日まで日経平均に積立投資を続けた場合、バブル崩壊の長期低迷期を含めても最終的にはプラスになっている

いつかその計算(シミュレーション)も紹介したいと思いますが、簡単に言うと、「日経225に色んな開始時期のパターンで積立投資をして最近まで続けたとした場合、リターンはプラスになるか?(どの程度のプラスになるか?)」をエクセルでマニアックに計算してみました。

その開始時期を1980年(バブルよりだいぶ前)、1987年(バブル前夜)、2000年(ITバブル前夜)というような一見「最悪のタイミング」で積立投資をしたとしても、結論としては積立投資をやめずに続けていたなら今日現在どのパターンでもかなり資産は増えていました(余談ですがバブル後の低迷期間中ずうっと心が折れずに積立投資を続けることができる精神力があれば、もうあなた何やっても成功するよ‥と言いたい)。

ご存じのように20年30年40年タームで見ると日本の株価(代表して日経平均のような株価指数)はほとんど上がってないわけなので、この同じ積立投資を「アメリカ株」のような長期的に見て水準が上がり続けてきた市場のインデックスで実践すればさらにパフォーマンスのプラス幅は大きいです。

なのでそういう過去の結果を説明し、大前提として「何があっても(暴落しても)投資を凍結したりやめたりしないこと」をしっかり理解してもらった上であれば、私は本来比較的騰落の幅が大きい資産の種類である「株式」ではありますが「インデックス連動型の投資信託」であればお勧めします。そしてそれは「投入労力「小」」の人にも本質的にはフィットするものだと思っています。

 

じゃあ株式インデックスなら日本株?海外の株?・・という疑問もあるはずなので、そのうち私が自分の積立投資でどういう配分にしているかをその理由とともに説明してみたいと思います。→こちら

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出所:http://honkawa2.sakura.ne.jp/5075.html