お金と生活の知恵、時々ふつうの30代

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私の投資信託(インデックス型)の投資先の配分の決め方

今日は、私が自分の積立投資でどのような資産の種類・地域に投資しているかを自分なりの理由とともに説明してみたいと思います。

投資の資金源:確定拠出年金と自己資金

まずは資金源の話です。見出しの通り、積立投資の原資としては二つあり、一つは会社員として加入している確定拠出年金の掛け金です。これは会社が負担してくれる上、運用中の収益も非課税ですので、税金面で有利なので使わない手はありません(60歳台以降に給付として受け取るときは課税される可能性がありますが、それでも総じてお得)。

もう一つは自己資金です。そのままです。確定拠出年金の掛け金は上限が決まっていて、自分が1年あたりに積み立てたい金額より少ないので、自分の貯蓄からも別途投資しているわけです。

もう一つ、税制上有利になる利用すべきものとしてはNISAがありますが、(細かい説明はここでは省きますが)私は積立投資の枠としては今は利用していません(その代わり、1年間当たり120万円のNISA非課税投資枠は個別の株式への投資に使っています)。

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↑のグラフの通り、私は毎月一定額を積立投資に回しています。

投資先のアセットクラス(資産の種類)

前回の記事の通り、私は多少リスクが大きめであることを承知の上で「株式」に投資しています。積立投資なので、個別の株式ではなく、「株の詰め合わせ」である株式の投資信託にしています。それも、特に凝ったような・かっこつけたものではなく、「各国を代表するような株式指数に大体連動するようになっているインデックス型投資信託」にしています。

そうと決めたら、次は「どこの国・地域」か、です。株式のインデックスファンドには、大きくいくつかの種類があります。

  1. 日本の株式のインデックスファンド
  2. 先進国の詰め合わせのインデックスファンド
  3. 新興国の詰め合わせのインデックスファンド
  4. 世界中の主要な国々の詰め合わせのインデックスファンド(※日本を含むもの・含まないものもある)

結論から言うと、私は2.と3.のタイプの投資信託を50%ずつ(つまり毎月同額ずつ)買っています。つまりこういうことです:

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シンプルですね。

しかしここで疑問がわくかもしれません。

「4.の『世界中の主要な国々の詰め合わせのインデックスファンド』を買えば、2.と3.を兼ねたことになりそうだが、なぜわざわざ2.と3.を別々に購入するのか?」

理由は、「それぞれのインデックスファンドでは、中身を構成する国々の構成比が違うから、4.だけを買うより2.と3.を別々で買った方が自分がよいなと思う国別の構成比になるから」です。

毎月の積立投資先国別構成比

まず、4.のタイプの実際にある投資信託(例:eMaxis Slim全世界株式(オール・カントリー))の、投資先の国別構成比のグラフです:

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見ての通り、アメリカ58%を筆頭に、先進国が全体の88%を占めていて、新興国は12%しかありません。こういう株式のインデックスファンドというものは、おおむね「世界の各国の株式市場の金額規模を反映」しているので、世界で断トツに株式市場の規模がでかいアメリカが断トツにウェイトが大きくなってしまいます。注意したいのは、「株式市場の規模」はGDPにも人口にも軍事力にも平均身長にも連動するわけではないということです。あくまで「上場している企業の数と各企業の時価総額の掛け算」が基本です。なので、「資本主義の中心地、アメリカが圧倒的に高いウェイトを占めても構わない!アメリカの株式市場が今後も世界をリードする!」と思えばこういうファンドを買えばよいと思います(なお、「全世界株式」タイプでも日本を含むもの・含まないものがあるので、それもお好みです)。

一方、私はアメリカが大きなウェイトを占めるのは結構ですが、6割はちょっと大きいなあ・・と思ったので、その比率を意図的に押し下げるために「先進国の詰め合わせのインデックスファンド」と「新興国の詰め合わせのインデックスファンド」を50%ずつ投資することにしました。

と言ってもこれも特段にアカデミックな根拠があるわけではなく、「アメリカは今後も成長するだろうから、大きめのウェイトで持つのは問題ない。けど数十年スパンで考えたら、『万が一今のアメリカの株式市場一強』状態が崩れた場合に、その受け皿となりうる他国もある程度バランスよく持っていたい」という程度の、ふんわりとした理由です。

すると、投資先の国別構成比は、こうなります:

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先進国:新興国比率は50:50になり(さっきのは88:12)、アメリカの構成比は36%まで下がりました。代わりに新興国の比率が高まった分だけ中国が21%までになり、台湾や韓国、インドもそこそこの比率になりました。別に「ぴったりこの国は何%」と決めているわけではなく、ざっくりでもう少しバランスが取れた配分にしたかったので、便宜上50:50で買うことにした、という程度の話です。

更にもう一つ理由を挙げるとすれば、私は日本に住む日本人ですので、「日本落ちぶれリスク」をヘッジする(=そうなったときにリスクを回避できるようにと思って打つ手のこと)という意味で、あえて新興国の比率を高めにした、とも言えます。日本がやられるとすると(現にやられているのは)、それは今更先進国の皆さんにやられるのではなく、アジア各国に色々追い抜かされるケースが多いので、まあそうなるならせめて「その国々(中国韓国台湾インドとか)の経済が大きくなる→それらの国々の株式の価値が上昇する→このインデックスファンドを持つことで私がその恩恵を多少なりとも受けられる」ようにしておこう、という感じです。

日本株には投資しないのか?

毎月の投資先の商品(投資信託)を決めて証券口座で設定さえしてしまえば、あとは勝手に毎月積立で投資されていくので、放っておくだけです(世界の株が上がった時も下がった時もこの積立のルールはいじりません)。そういう意味で、これは私にとっては「投入労力『小』→リターンもそこそこでいい」という分類の投資です。

私にとっての「投入労力『大』→許容できる投資リスクも『大』⇔リターンもそれなりに『大』を狙いたい」が、「個別の日本株に投資する」こととしています。

なので、積立投資では日本以外の市場を対象にして、個別株投資は多少知見なり経験がある日本株でやる、という方針を取っています。

まとめ:私の株式投資における投入労量(許容リスク)と地域別エクスポージャー

まとめると、以下のマトリックスが私のリスク資産(株式)への投資に対するスタンスみたいなものです。

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(※個別株の中には投入労力がさほど大きくないものもあるので、「中~大」の範囲としました)

厳密に言うと、「株式の投資信託」の「資産としての価格変動リスク」はそれなりに高いです。けど、私の中における、「これを管理するために必要な投入労力・手間」は小さい、と認識しているので、「許容リスク」も「小」としています。

以上、ふんわりながらも私の積立投資の投資先配分の考え方について説明しました。


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